Appleは2026年9月14日、iOS 26.7およびiPadOS 26.7をリリースし、セキュリティ修正の詳細を公開しました。対象はiPhone 11以降をはじめとする各デバイスで、Kernel、WebKit、Bluetooth、ImageIO、CoreMediaなど、幅広い領域の問題が修正されています。

- iOS 26.7とiPadOS 26.7は2026年9月14日にリリース
- 対象はiPhone 11以降、および指定された世代以降のiPad
- Kernelではroot権限の取得やメモリ破損、システム終了につながる問題などを修正
- Bluetoothではリモート攻撃者によるアプリ終了や任意コード実行の可能性に対処
- WebKit、画像、動画、3Dモデル、ファイル処理に関する複数の問題を修正
- ユーザーデータ、位置情報、端末識別子などに関係するプライバシー問題にも対処
iOS 26.7/iPadOS 26.7がリリース
Appleは2026年9月14日、iOS 26.7とiPadOS 26.7をリリースしました。公開されたセキュリティ文書では、両OSに含まれる修正内容が説明され、可能な場合はCVE-IDが記載されています。
Appleは顧客保護のため、調査が行われ、パッチまたはリリースが提供されるまで、セキュリティ問題を開示、議論、確認しない方針を示しています。
対象デバイス
セキュリティ修正の対象として、次のデバイスが挙げられています。
- iPhone 11以降
- iPad Pro 12.9インチ(第3世代)以降
- iPad Pro 11インチ(第1世代)以降
- iPad Air(第3世代)以降
- iPad(第8世代)以降
- iPad mini(第5世代)以降
Kernel関連の主な修正
Kernelでは、システム終了、カーネルメモリの破損や漏えい、権限取得などにつながる複数の問題が修正されました。
特にCVE-2026-43689では、悪意のあるアプリがroot権限を取得できる可能性がありました。Appleは追加の制限によって権限の問題に対処しています。
このほか、次のような影響が示されています。
- アプリやローカル攻撃者による予期しないシステム終了
- カーネルメモリの破損や漏えい
- カーネルメモリ配置の特定
- 初期化されていないカーネルメモリの読み取り
- 悪意のあるNFSサーバーへの接続によるメモリ漏えいや破損
修正には、境界チェック、メモリ管理、メモリ初期化、状態管理、追加の権限制限などの改善が含まれています。
BluetoothとAVEVideoEncoderの修正
BluetoothのCVE-2026-65414では、リモート攻撃者がアプリを予期せず終了させたり、任意のコードを実行したりできる可能性がありました。範囲外書き込みの問題に対し、境界チェックが改善されています。
AVEVideoEncoderでは複数の問題が修正されました。CVE-2026-84607では、サンドボックス化されたアプリがカーネル権限で任意のコードを実行できる可能性があり、競合状態に対して状態管理が改善されました。
そのほか、アプリがシステムを予期せず終了させる可能性のある問題にも対処しています。型の混同に対してはメモリ処理が改善され、別の問題にはチェックの改善が行われました。
WebKitとWebコンテンツ処理
WebKitでは、悪意を持って細工されたWebコンテンツの処理によってメモリが破損する可能性のあるCVE-2026-43715が修正されました。解放後使用の問題に対し、メモリ管理が改善されています。
WebKit CanvasのCVE-2026-64718では、悪意のあるWebコンテンツを処理するとSafariが予期せずクラッシュする可能性がありました。こちらも解放後使用の問題として修正されています。
CoreTextでは、Webコンテンツの処理によってサービス拒否につながる可能性があるnullポインター参照の問題に対処しました。
画像・動画・フォント処理の修正
画像や動画などのファイル処理に関する問題も複数修正されています。
ImageIO
ImageIOでは、悪意を持って細工された画像やファイルの処理によって、次の影響が生じる可能性がありました。
- プロセスメモリの漏えい
- アプリの予期しない終了
- プロセスメモリの破損
- メモリ破損
未初期化メモリ、バッファオーバーフロー、範囲外書き込みなどに対し、メモリ初期化、境界チェック、メモリ処理が改善されています。
CoreMediaとCoreMedia Video Toolbox
悪意を持って細工された動画ファイルを処理すると、アプリが予期せず終了したり、プロセスメモリが破損したりする可能性がありました。また、サンドボックス化されたプロセスが制限を回避できる問題も修正されています。
Accelerate FrameworkとFontParser
Accelerate Frameworkでは、細工された画像によるプロセス終了につながる範囲外書き込みを修正しました。FontParserでは、細工されたフォントファイルによってアプリが終了する可能性のある範囲外読み取りに対処しています。
3Dデータを扱う機能の修正
RealityKitとSceneKitでは、悪意を持って細工されたファイル、3Dモデル、3Dシーンの処理に関する問題が修正されました。
想定される影響には、プロセスやアプリの予期しない終了、プロセスメモリの漏えい、メモリ破損が含まれます。範囲外の読み書き、整数オーバーフローなどに対し、入力検証、境界チェック、メモリ処理が改善されています。
Model I/Oでも、細工されたファイルを開くとプロセスが予期せず終了する可能性のあるバッファオーバーフローが修正されました。
ファイルシステムやアーカイブ処理の修正
APFSでは、アプリがシステムを予期せず終了させたり、カーネルメモリへ書き込んだりできる可能性のある範囲外書き込みに対処しました。
このほか、ファイルやストレージに関する主な修正は次の通りです。
- AppleDouble:細工されたファイルを含むディスクイメージのマウントによるシステム終了
- exFAT:細工されたボリュームのマウントによるシステム終了
- file_cmds:細工されたアーカイブの展開による任意ファイルの書き込み
- libarchive:細工されたファイルによるアプリ終了
- MobileBackup:保護されたファイルシステム領域の変更
- TCC:保護されたシステムファイルの変更
- Storage:機密データへのアクセスや保護領域の変更
- copyfile:アーカイブによるGatekeeperの回避
MobileBackupでは、信頼関係を設定済みのデバイスへ物理的にアクセスできる攻撃者が、任意のファイルを読み書きできる可能性のあるパストラバーサル問題も修正されています。
ユーザーデータとプライバシーに関する修正
iOS 26.7とiPadOS 26.7では、機密データや識別情報へのアクセスに関する問題も幅広く修正されました。
対象にはAccessibility、BackgroundAssets、Music、Photos、Reminders、Safe Browsing、Spotlight、Storage、XPCなどが含まれます。アプリが機密性の高いユーザーデータへアクセスできる可能性に対し、データ保護、権限、認可、アクセス制御などが改善されています。
このほか、次の問題も修正されました。
- CoreMotion:ユーザーの同意なくヘッドフォンのモーションデータへアクセスできる可能性
- DeviceCheck:永続的なデバイス識別子を読み取れる可能性
- AuthKit:永続的なアカウント識別子を読み取れる可能性
- NetworkExtension:ユーザーがインストールしている他のアプリを特定できる可能性
- Power Management:デバイスのフィンガープリントが可能になる問題
- Symptom Framework:悪意のあるアプリが現在地を特定できる可能性
- Time Zone:一部のプライバシー設定を回避できる可能性
- Watch App:許可なくアプリやWebサイトをまたいでユーザーを追跡できる可能性
Siri Suggestionsでは、ロックされたデバイスへ物理的にアクセスできる攻撃者が、機密性の高いユーザー情報を閲覧できる可能性のある問題が修正されています。
その他の主な修正
Securityコンポーネントでは、侵害された中間認証局を持つ攻撃者が、任意の拡張キー用途を備えた証明書を発行できる可能性のある証明書検証問題に対処しました。
MobileAccessoryUpdaterでは、悪意のあるアクセサリの接続によってシステムが予期せず終了する可能性のあるメモリ破損問題が修正されています。
また、Apple Neural Engine、AppleAVD、Foundation、Graphics、IOGPUFamily、Disk Images、SpringBoardなどでも、予期しない終了やサービス拒否につながる問題が修正されました。
まとめ
iOS 26.7とiPadOS 26.7では、KernelやWebKitをはじめ、Bluetooth、画像・動画処理、ファイルシステム、3Dデータ、プライバシー関連機能まで、多岐にわたるセキュリティ問題が修正されています。Appleの文書では、各問題の影響や修正方法が示され、可能な場合はCVE-IDや報告者が記載されています。