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Sakana Fuguとは?Fugu MaxとFugu Ultra v2の特徴、性能、料金を解説

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Sakana AIは2026年9月11日、複数のAIモデルを動的に連携させる「Sakana Fugu」の新モデルとして、コストパフォーマンス重視の「Fugu Max」と、出力品質重視の「Fugu Ultra v2」を発表しました。単一の基盤モデルですべてを処理するのではなく、タスクに応じて複数の専門モデルを編成・連携させる点が特徴です。本記事では、Sakana Fuguの仕組みや各モデルの違い、公開されている評価結果、料金、利用条件を整理します。

みつた

こんにちは。この記事では、複数のAIモデルを動的に連携させるSakana Fuguについて、Fugu MaxとFugu Ultra v2の特徴や性能、料金、利用時の注意点を解説します。

この記事のチェックポイント

  • Sakana Fuguは、複数のAIモデルを動的に編成・連携させ、一つのモデルAPIとして提供するマルチエージェントシステム
  • Fugu Maxは最大規模のモデルプールを使い、性能とコスト効率の両立を重視
  • Fugu Ultra v2は複雑な推論、自律型リサーチ、ソフトウェア開発などで出力品質を優先
  • Fugu、Fugu Ultra、Fugu Max、Fugu CyberはOpenAI互換APIから利用可能
  • EU・EEA域内では現時点で利用できず、モデルプールの変更可否もモデルによって異なる

Sakana Fuguとは

Sakana Fuguは、複数の強力なAIモデルを動的に組み合わせ、協調させるマルチエージェントシステムです。複数モデルを利用しながら、利用者には一つのモデルAPIとして提供されます。

人間がチーム構成や役割、処理手順をあらかじめ細かく指定するのではなく、Fugu自身がタスクに応じてエージェントを編成し、処理を振り分け、連携させます。モデルの選択や切り替えもFuguが担うため、複数のAPIを個別に管理する煩雑さを抑えられます。

主な対象は、コーディング、推論、リサーチなど、複数ステップにわたる複雑なタスクです。

マルチエージェントを支える2つの研究

Sakana Fuguは、モデルオーケストレーションを扱う2本のICLR 2026論文「TRINITY」と「Conductor」を基盤としています。

TRINITY

TRINITYでは、軽量なコーディネーターが複数のLLMを複数ターンにわたって統括します。各モデルに次のような役割を割り当て、タスクに応じて作業を振り分けます。

  • Thinker:思考役
  • Worker:実行役
  • Verifier:検証役

対象にはコーディング、数学、推論、知識タスクなどが含まれます。

Conductor

Conductorは強化学習によって訓練され、自然言語を使った協調戦略を見つけ出します。エージェント間のコミュニケーションパターンや、要点を絞ったプロンプトを設計し、多様なLLMを連携させる仕組みです。

Fugu MaxとFugu Ultra v2の違い

Fugu MaxとFugu Ultra v2は、同じ中核的なオーケストレーションアーキテクチャを、異なる目的に最適化したモデルです。

モデル重視する点主な位置付け
Fugu Maxコストと性能のバランス可能な限り低いコストで高い出力を目指す
Fugu Ultra v2最大限の出力品質複雑な多段階タスクで高い能力を目指す

Fugu Max:コストパフォーマンスを重視

Fugu Maxは、Sakana Fuguで最大規模のモデルプールをオーケストレーションします。NVIDIAとの協業を通じて利用するNemotronファミリーを含め、オープンウェイトモデルと専門モデルを統合しています。

タスクを解決できる、より軽量なモデルへ動的に処理を振り分けることで、性能とトークンコストの両立を図ります。

Sakana AIが公表した評価では、次の結果を記録しています。

  • Terminal Bench 2.1、GPQAD、AA-LCR、GDP.pdf、AutomationBench、SWEFishの6ベンチマークで総合最高スコア
  • 10ベンチマーク中7つで、コストパフォーマンスのパレートフロンティアを拡大
  • Sonnet 5、GPT 5.6 Terra、Kimi K3と比べ、出力料金を40〜60%低く設定

SWEFishは、Sakana AIのコーディング課題やユースケースを反映した社内ベンチマークです。

Fugu Ultra v2:出力品質を重視

Fugu Ultra v2は、複雑なマルチステップ推論、自律型リサーチ、フルスタックソフトウェア開発など、品質を優先するタスクに向けたモデルです。

Sakana AIの評価では、8つのベンチマークのうち、GDP.pdf、Chartography、SWEFish、DeepSWE、Toolathonの5つで単独最高または同率最高のスコアを達成しました。また、8つのうち7つでトップ2に入ったとされています。

個別の結果として、次のスコアが示されています。

  • Chartography:48.3
  • DeepSWE:74.3

Chartographyでは、Opus 5の27.3、Fable 5の29.5を上回ったと報告されています。

なお、Fugu Ultra v2の学習データのカットオフ日は2026年8月28日です。Fable 5、Fable 5.1、GPT-6-Astraは、Fugu Ultra v2のモデルプールに含まれていません。

ほかのSakana Fuguモデル

Sakana Fuguには、Fugu MaxとFugu Ultraのほかに、標準モデルのFuguとサイバーセキュリティ特化型のFugu Cyberがあります。

Fugu

Fuguは、性能とレイテンシのバランスを重視した標準モデルです。日常的なコーディング、コードレビュー、チャットボットなどへの利用が想定されています。

Fuguでは、データ、プライバシー、コンプライアンスの要件に応じて、コンソールの設定から特定のモデルをプールから除外できます。

Fugu Cyber

Fugu Cyberは、サイバーセキュリティ分野に特化したモデルです。セキュリティ分析、脆弱性調査、脅威調査などを対象としています。

公開された評価では、CyberGymで86.9%、CTI-REALMで72.1%の成功率を記録したとされています。

一つのOpenAI互換APIから利用可能

Fugu、Fugu Ultra、Fugu Max、Fugu Cyberは、一つのOpenAI互換APIを通じて利用できます。既存のクライアントやコーディング環境を、APIキーとFuguのエンドポイントに接続してリクエストを送る仕組みです。

すでにFuguを利用している場合、MaxまたはUltra v2への変更はパラメータを1行変更することで対応でき、APIの移行は不要と説明されています。

ただし、モデルプールの設定には違いがあります。

  • Fugu:特定モデルの除外が可能
  • Fugu Ultra:エージェントプールは固定
  • Fugu Max:エージェントプールは固定
  • 特定のモデル構成やプロバイダー構成を必要とする法人向けには個別対応サービスを提供

各クエリで実際に使われた基盤モデルや、その連携方法は公開されません。

Fugu MaxとFugu Ultra v2の料金

従量課金のトークンプランでは、Fugu MaxとFugu Ultra v2に固定料金が設定されています。

Fugu Max

項目100万トークンあたりの料金
入力2ドル
出力6ドル
キャッシュ入力0.25ドル

Fugu Maxの料金はコンテキスト長にかかわらず一律です。websearchとwebfetchは、1回あたり0.007ドルで課金されます。

Fugu Ultra v2

項目通常コンテキストが272K超の場合
入力5ドル10ドル
出力30ドル45ドル
キャッシュ入力0.50ドル1ドル

いずれも100万トークンあたりの料金です。

標準Fuguの課金方式

Fuguでエージェントが一つだけ稼働する場合は、その基盤モデルの標準レートが適用されます。複数のエージェントが稼働しても料金は合算されず、関与する最上位モデルに基づく単一レートで課金されます。

トークン使用量と対応するコストはリクエストごとに報告されるため、利用額を確認できます。

月額サブスクリプションも用意

日常的な利用向けには、Fugu、Fugu Ultra、Fugu Maxを利用できる月額プランも提供されています。

プラン月額用途
Standard Plan20ドル軽量な日常利用、小規模な実験
Pro Plan100ドル定期的なコーディング、レビュー、調査、分析
Max Plan200ドル長時間かつ高負荷のワークロード

Pro PlanはStandard Planの10倍、Max Planは20倍の利用枠です。Sakana AIは、本格的なワークロードには従量課金のトークンプランを推奨しています。

利用前に確認したい注意点

EU・EEAでは利用できない

Sakana Fuguは日本国外からも利用できますが、GDPRなどの規制への対応を進めているため、現時点ではEUおよびEEA加盟国にサービスを提供していません。そのほかの地域でも、通信環境や現地規制によって利用できない場合があります。

学習データ利用はオプトアウト可能

利用データの学習への使用は、コンソールページからいつでもオプトアウトできます。

新モデルの追加には評価期間を設ける方針

新たなフロンティアモデルが一般公開された場合、Sakana AIは更新版Fuguのトレーニングと評価に約2週間をかけたうえで、順次提供する方針を示しています。

まとめ

Sakana Fuguは、単一の大規模モデルに処理を集中させるのではなく、複数のオープンモデルや専門モデルをタスクに応じて連携させるシステムです。

Fugu Maxはコストと性能のバランスを重視し、Fugu Ultra v2は複雑なタスクにおける出力品質を優先します。目的の異なる2モデルを同じOpenAI互換APIから選択できるため、ワークロードに合わせた使い分けが可能です。

一方、Fugu UltraとFugu Maxのモデルプールは固定されており、EU・EEAでは利用できません。導入時には、用途、料金、モデル選択の自由度、利用地域を確認する必要があります。

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